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アーティスト名:X タイトル:BLUE BLOOD 形式:CD 発表年:1989 レーベル:CBS Sony 国:日本 収録曲: Track1.PROLOGUE(~WORLD ANTHEM) Track2.BLUE BLOOD Track3.WEEK END Track4.EASY FIGHT RAMBLING Track5.X Track6.ENDLESS RAIN Track7.紅 Track8.XCLAMATION Track9.オルガスム Track10.CELEBRATION Track11.ROSE OF PAIN Track12.UNFINISHED |
緻密なアレンジで魅せるハードロックの歴史的問題作
日本のハードロックバンドX(現X JAPAN)による、1989年発表のアルバム。
X JAPANと言えば、現在は日本での認知度はお茶の間レベルまで浸透し、世界的にも人気を誇るまでに成長したバンドですが、そのX JAPANの通算2枚目のフルアルバムにして、メジャーデビューアルバムです。
現在では、ドラマチックな大曲や美しいバラードがバンドのパブリックイメージとして認知されている雰囲気ですが、このアルバムには、激しいスラッシュメタル調の曲から、ポップな曲、壮大な組曲、静かなバラードまでバラエティ豊かに収録されていて、より広い層に受け入れられやすい内容になっています。
音響の面では、特にこれと言った工夫は見られないが、中低域に音がこもり気味で全体的にヌケが悪く、音質は非常に悪いです。1989年当時としても悪い部類に入っています。
ただ、この音質の悪さが、デジタルレコーディングであるにも関わらず温かみのあるアナログ感を醸し出し、興味深い音響の世界を作り出しているように感じます。
65分に及ぶ全12曲それぞれの曲は、アカデミックなクラシック音楽の影響も多々感じられ、緻密なアレンジが施され、またフルオーケストラも導入され、過度にドラマチックな展開も多く大変内容の詰まったアルバムとなっています。
しかし、主旋律の歌メロが日本的な耳になじみの良い旋律であったり、歌詞の言葉遣い、ハスキーなボーカルの声質、そして前述の音質の悪さ等が相まって、ともすれば非常に取っ付き難い音楽になりそうなところを、絶妙に親近感を感じるレベルにまで落とし込んでいます。
この辺りの絶妙なバランスこそが、バンドが現在の人気を獲得した一番の要因かと思えます。
演奏面でも、超個性的なTOSHIのボーカル、過度に音が詰め込まれたドラム、ツインリードギターのアンサンブルと速弾きなど魅力的なポイントも多々ありますが、特筆すべきは、なによりベースが凄まじいところでしょう。
全体のアレンジは基本的に、主旋律(ボーカルまたはギターソロ)+リズムバッキングという構成になっていますが、その主旋律とリズムの音の隙間を的確に埋めながら、緩急つけつつ縦横無尽に動きまわり、ドライブ感、侘・寂、高揚感など楽曲の説得力を数段押し上げています。
全てが絶妙なバランスで成り立つこのアルバム。内容が濃厚すぎるきらいもありますが、聴き所も多々あり、長らく聴き続けることができるアルバムです。
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